ここでは、工数管理について紹介します。生産管理システムで工数管理を行うことについてもまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
そもそも工数とは、その業務を完遂するまでのかかる作業量のことです。作業時間×人数で算出することができ、製品の製造原価の把握や生産効率アップのために欠かせない情報といえます。
そして、工数を常に把握できるようにしておくことを「工数管理」といいます。
工数管理のためには工数集計が必要であり、各作業者の作業時間を記録して集計します。工数集計を行うことで、製品を製造するのにかかった作業時間がわかります。
工数集計は、製造原価を把握することに役立ちます。
工数集計では、各作業者の作業時間を集計します。つまり、どの作業者がどのくらい作業を行う必要があったかがわかります。そして、作業者の賃金に作業時間をかければ、人件費も把握できるでしょう。人件費は製造原価のなかでも大きな割合を占めるため、きちんと把握しておくことが大切なのです。
「各作業にどれだけの時間がかかっているか」を把握するためにも、工数集計が必要です。
作業工程によって必要な人員数や作業時間は異なります。工数集計を行っていないと、「対応しきれない量の作業を割り当ててしまう」「作業量が少なく、手が空いてしまう」といったリスクが高まります。
製造原価を下げて利益を確保するためには、生産効率を高めることが重要。そのためには「どこにムダが発生し、どこの効率が悪いのか」を把握しなければなりません。そこで、工数集計が役立ちます。各作業者の作業時間を把握することで、どこに人員を割くべきかどうかがわかります。
工数集計によって製造原価がわかれば、どれだけ利益が出ているかも把握できます。もしも想定よりも利益が出ていない場合は、どの工程にムダが発生しているのかなどを特定することで、改善可能。収益性を高めるための施策検討に役立ちます。
工数集計では、「どの作業者がその作業にどのくらいの時間をかけたか」がわかります。そのため、同じ作業であっても作業者によって作業時間が異なります。つまり、その作業を効率良く行える作業者が誰であるのかがわかるのです。
効率良く作業を行える作業者を特定し、作業方法を共有すれば、製造現場全体の生産効率アップにつながるでしょう。
工数集計で自分の作業時間が把握できることで、作業員のモチベーションアップにもつながります。
「以前は〇時間かかっていた作業が、今は短縮できている」といった成果を得られるのです。また、「どうしたらもっと作業効率を上げられるか」といった意識をもちやすくなります。
工数管理のための工数集計は、各作業者が工数入力を行うことで集計できます。そのため、各従業員に工数入力を定着させることが大切。工数入力が何のために必要なのか、工数管理を行うことでどんなメリットを得られるのかなどを周知する必要があります。
たとえば、「工数管理を行うことで、課題を早期発見し改善できる。すると、業務負荷の軽減や生産効率をアップできる」「工数管理によって製品ごとの収支管理ができ、収益性がアップする」といったメリットを説明します。
命じられたから工数入力をするのではなく、自分に関係のある大切な作業だと捉えてもらうことを目指しましょう。
工数管理のメリットを理解していても、工数入力に手間がかかると定着しません。たとえば、紙やExcelなどで工数入力を行っている場合、「忙しかったから」「面倒だったから」といった理由で作業者は工数入力を負担に感じてしまいます。
そのため、負担なく工数入力を行えるツールの導入がおすすめ。ITツールに抵抗感のある方でも使いやすいものを選ぶと良いでしょう。
工数入力に抜け漏れがあったり、管理者不在による入力作業の形骸化が起こると、正しい工数データを得られません。そのため、工数入力のルールと管理の徹底が重要。
工数入力のルールを周知し、管理者を設定しましょう。管理者は、入力に抜け漏れがないかを定期的に確認します。
工数管理ツールとは、工数集計や管理を自動で行えるツールです。業務の完遂までに必要な作業時間や業務量、必要な人員等を正確に把握することが可能。工数管理ツールによって、損益や業務効率化のポイントを分析できます。
生産管理システムのなかには、工数集計や工数管理を行えるものもあります。生産管理システムの機能のひとつとして、自動で工数集計・管理ができるのです。作業時間を自動で計算できるうえ、自動的に集計。そして、収集したデータをグラフ化することもできます。さらに、工数記録はバーコード読み取りなどで行えるため、手間の削減も行えるでしょう。
工数管理において、重要なのは「正しい工数記録を漏れなく集める」ことが重要なポイントです。抜け漏れのあるデータでは信頼できなくなってしまいます。
そして、抜け漏れをなくすためには「手間がかからない」ことが大切。システム導入によって工数記録や集計を自動化することで、工数管理を無理なく適切に行えるでしょう。
引用元:ネクスタ公式HP
(https://smartf-nexta.com/)
30~500名
●月額支払いで始めやすい
●専任のサポートで安心
●バーコードを活用した高精度の管理も可能
引用元:富士通公式HP
(https://www.fujitsu.com/jp/group/fjj/services/application-services/enterprise-applications/glovia/pr-01/)
幅広い規模に対応
●ERPシステムの機能を幅広くカバー
●製造する製品ごとの管理方式
●マルチリンガル機能に標準対応